こんにちは!法人語学研修講師の松崎由起子です。
私は小5から中3までの4年間をフランスで過ごした帰国子女ですが、実は幼少期には英語はあまり上達せず、特に発音に関しては、授業で教科書を読まされるたびに「喉の調子が悪いので」と嘘をついて避けるほどに大の苦手でした。
それでも「いつかペラペラ話してみたい」という憧れはずっとあり、中3で帰国したあともずっと人知れず英語の勉強を続けてきました。英語が得意な友人のほか、テレビやラジオ、駅の構内アナウンスにいたるまで、耳にするものはすべてブツブツと声に出して真似をし、自分の声を録音して理想の形に近づけました。
そして35歳のとき、ついにEPT(英語発音テスト)で100点満点を取得!さらには英語発音指導士®の資格を取得することができました。
あなたは英語の発音に自信がありますか?
外国人の方から道を聞かれて、頑張って知っている単語をフル動員して英語を話したのに通じなかった!という経験はありませんか?
英語が通じなかった原因は、ずばり「発音」なのです。
なぜなら、英語には日本語にない発音が多く存在するためです。
そこで、今回は、私が長年かけて身につけた発音を「目指せ発音の達人!ネイティブに一度でしっかり伝わる美しい英語の発音3つのコツ」と題して、日本語話者である私たちが、英語を話す時に伝わらない原因になりやすい代表格、
1. 母音 12音
2. 子音 6音
3. 2語以上が連なるときの3つの音声変化(連結・脱落・同化)
について詳しく解説いたします!
「これさえ見ればあなたの発音が確実にネイティブにも伝わる!」ことを目指してまとめておりますので、日頃からぜひ活用してみてください。
また、私が出演した「口の動きがよくわかる動画」もついていますので、これをしっかり真似していただくことで、あなたの発音の着実な向上につながることかと思います。
それでは始めていきましょう。
目次
1. 一発で伝わる英語の発音になるための3つのコツ
あなたの話す英語がネイティブスピーカーに一発で通じるようになるためにしていただきたいことは
英語の「音」を正しく発音するコツを知って、同じように言ってみる練習をする
たったこれだけです。
そして、英語を正しく発音するための3つのコツは以下のとおりです。
①【母音】単語の中ではっきり読む母音 は1つだけ
(日本語の単語では2つ以上の母音が強く読まれることもある)
②【子音】英語には子音で終わる単語が多く存在する
(日本語の単語はほとんど母音で終わる)
③【2語以上の単語】単語で区切らず、強弱をつけてつなげて話す
(日本語のほうが強弱の差が少ない)
母音と子音とは
日本語でも英語でもその音の種類は「母音(ぼいん)」と「子音(しいん)」の2つに分類されます。
母音とは声帯から発せられた声が何にも邪魔されずに口からストーンと相手まで届く音、「響く音」です。
一方の子音とは、舌や歯、唇などによって一時的に音の流れがさえぎられる音のことをいいます。母音とは逆に「響かない」音です。
それぞれの3つの発音の特徴をみていきましょう。
1-1 日本語の母音と英語の母音の発音のちがい
まず、日本語の母音と英語の母音とでは、明らかに発音が異なります。
• 日本語の母音は、すべての語が母音で終わる言葉
• 英語の場合は単語の中ではっきり読む母音が一つだけ
日本語の母音
例えば、日本語であ行の「あ・か・さ・た・な」を1文字ずつ声に出してみてください。
どの音も最後に口が丸く開いて発せられる、クリアな「あ」という母音が残りますね。
同様に「い・き・し・ち・に」なら「い」という母音が、「う・く・す・つ・ぬ」なら「う」という母音が最後に残ります。
このように日本語はすべての音が母音で終わるため、口が開いた状態で、しっかりと声を出して話すのが特徴です。
英語の母音
一方英語の場合は、単語の中ではっきり読む母音は1つだけです。
その1つの母音をはっきりと読んで、他は曖昧に発音するのが英語のルールです。
どの母音をはっきりと読むのかは、単語ごとに決まっています。
辞書を見ると、単語の「発音記号」が紹介されていて、発音記号の中で上に「’」という印がついている母音があることに気づかれると思います。この「’」のことを強勢(ストレス・アクセント)と言います。
発音する時はこの「’」がついている母音を強く読みましょう。
例えば「ジャケット」は英語では「Ja(′)cket」、Jacketには「a」 と「e」の2つの母音が含まれていますが、このうち太字の「a」だけを強調して発音します。
「1つの母音を強調して発音する」時のイメージは、例えばテニスで言うと、
・話し始め=ラケットの振りはじめ
・ストレスの位置=ちょうどラケットにボールが当たる瞬間
・ストレス後=あとはラケットを振り切ってボールがしっかりと相手まで飛ぶのを確認する
そんな情景をイメージしてみてください。
1-2 子音の発音のコツはカタカナ読みしないこと
全ての語が母音で終わる日本語に対して、英語には子音で終わる語が数多くあります。
たとえば、[left(左)、desk(机)school(学校)]などです。
英語を発音する時は、日本語のように子音の後に母音をつけてカタカナ読み( レフトォ、デスクゥ、スクールゥ)のようになってしまうことがないよう注意しましょう。
日本語でも例外的に話す時に子音で終わる場合があります。例えば「ありがとうございます」の「す」です(地域差があります)。書き言葉ではもちろんこの「す」は「SU」、で母音で終わりますが、話すときはUが取れて、Sだけになることが多いですね。
1-3 2語以上の単語が連なる時はつなげて話す
①ひとつひとつの単語で区切らない
英語で2語以上の単語を続けて話す時は、単語ごとに区切って話すのではなく、つなげて話すようにしましょう。その際、1つ目の単語の終わりの音と、続く単語の始めの音が、つながったり、いずれか一方の音が脱落したり、2つが合わさって新たな音になったりという音声変化が起きます。詳しくは第4章でご紹介します。
②強弱の波をつける
これについては、日本語の「こんにちは」を例に挙げてご説明します。
私たち日本人はこんな感じで発音しますよね。赤字が母音、●が強く読まれる箇所です。
● ● ● ●
KONNICHIWA
(赤字の母音を均等に強く読んでいます)
しかし、英語ネイティブの人が、この「こんにちは」を発音する時、かなりの確率で
●
KONNICHIWA
(赤字の母音だけをかなり強く読んでいます)
と読んでしまいます。それは、
「こんにちは」の中には母音が4つありますが、英語話者は、このうちの1つの母音だけを強く読みたいので、「に」の「I」を強く読んでいます。
加えて、英語は日本語よりも●のところをもっと強く読んで強弱の波をつける言葉なのです。
したがって、私たちが一発で伝わる英語の発音を身につけるためには、
●
KONNICHIWA
と読んでしまう、英語ネイティブのこの強弱のつけ方を体得することも必要です。
英語には文字と音が不一致な単語が数多くある
上記3つ以外に、英語の発音が難しいと感じるもう1つの理由がこれです。
英単語のつづりを覚えたいと思った時、例えばWednesday(水曜日)という単語を本来は「ウェンズデイ」と発音するところを「ウエドネズデイ」と唱えながら覚えたことはありませんか?
すべての単語が綴りどおりの発音になっていればよいのですがこのWednesdayのように綴りと音が不一致の単語については、正しい発音を覚えていくようにしましょう。
ここまで理解していただいたところで、続く第2章からは、12の母音と6つの子音、計18音と2語以上の語が連なる場合に起こる3つの音声変化についてご紹介していきます。
2. 【動画付き】一発で通じる12の母音と発音のコツ
日本語の母音は「あ」「い」「う」「え」「お」の5音ですが、英語の母音はなんと26音もあります!当然日本語にはない音があるので、これらの母音を区別して発音できるようになるために、英語の母音を発音する時は、口の形を意識しましょう。英語の母音を発音する時は、日本語を話す時よりも少し大げさかなと思うくらい口の形を変えて発音してみてください。
それでは、ここからぜひともマスターしていただきたい12の母音の発音のコツを順にご紹介していきます。
動画もついていますので、ご参考にしていただき、自分でも鏡を見ながら実際に声を出して練習なさってみてください。
①【æ】
/æ/という発音記号で表される音です。アルファベットの「A」の文字は単語の中ではこの音になることが多いです。
鏡でチェック!
この音は、にっこりと口角を上げたあとに下あごを指2本分くらい下げて作ります。このとき、舌が浮かないように注意してください。
この発音を含む単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
~で | At | ǽt |
マップ | Map | mǽp |
バッグ | Bag | bǽg |
現金 | Cash | kǽʃ |
タクシー | Taxi | tǽks |
スタッフ | Staff | stǽf |
プラットホーム | Platform | plætˌfɔrm |
トイレ | Bathroom | bæθˌrum |
動画でチェック!【æ】の発音
②【e】
/e/という発音記号で表される音です。アルファベットの「E」の文字は単語の中ではこの音になることが多いです。
鏡でチェック!
この音は、にっこりと口角を上げたあとに下あごを指1本分だけ下げて作る音です。舌が浮かないように注意してください。
この発音を含む単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
左 | Left | léft |
次の | Next | nékst |
地下鉄(メトロ) | Metro | métroʊ |
中に入る | Enter | en·t̬ər |
エレベーター | Elevator | el·əˌveɪ·t̬ər |
エスカレーター | Escalator | es·kəˌleɪ·t̬ər |
レストラン | Restaurant | res·təˌrɑnt |
動画でチェック!【e】の発音
③【ɪ】
/ɪ/という発音記号で表される音です。アルファベットの「I」の文字は単語の中ではこの音になることが多いです。
鏡でチェック!
この音は、口をあまり開けずに、口角も上げないで出す音です。日本語の「エ」に似ています。舌が浮かないように注意してください。
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
~の中に | In~ | ɪn |
これ、この | This | ðɪs |
~と | With | wɪð |
街 | City | sɪt̬·i |
チケット | Ticket | tíkət |
分 | Minutes | mínəts |
思う | Think | θíŋk |
動画でチェック!【e】の発音
④【ɑ】
つぎは/ɒ/という発音記号で表される音です。アルファベットの「O」の文字は単語の中ではこの音になることが多いです。
鏡でチェック!
この音は、口をほわーんと丸く開けて、脱力したまま出す音です。日本語の「ア」に似ています。口に力が入っていないことを確認してください。
この音で発音される単語をいくつかご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
~の上に | On~ | ɑn |
一番上の | Top | tɑp |
店 | Shop | ʃɑp |
停留所 | Stop | stɑp |
暑い | Hot | hɑt |
動画でチェック!【ɑ】の発音
⑤【ʌ】
/ʌ/という発音記号で表される音です。アルファベットの「U」は約半数以上の単語の中でこの音になります。
鏡でチェック!
この音は、口をあまり開けずに、口角も上げないで出す音です。忘れ物をしたときのように小声で「ア」とつぶやくような音に似ています。鏡を見たときに笑顔になっている人は口角を下げてください。
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
1 | One | wʌ́n |
片道 | One-way | wʌ́n wei |
バス | Bus | bʌ́s |
シャトルバス | Shuttle | ʃʌ́tl |
地下鉄 | Subway | sʌbˌweɪ |
傘 | Umbrella | ʌmˈbrelə |
動画でチェック!【ʌ】の発音
続いて、母音が二つ続いたときに出す「長母音」2つと「二重母音」をご紹介します。
まずは長母音です。いくつかありますがここでは主なものとして2つご紹介します。
長母音は、同じ音を長く伸ばして出します。長音符(「伸ばし棒」)が2つ続くようなイメージ(「――」)で、日本語よりも少し長めに伸ばしましょう。
⑥【i】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
見える | See | siː |
鍵 | Key | kiː |
どうぞ・お願いします | Please | pliːz |
道 | Street | striːt |
3 | Three | θriː |
緑の | Green | ɡriːn |
動画でチェック!【i】の発音
⑦【u】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
~へ | To | tu |
2 | Two | tu |
あなた | You | ju |
食べ物 | Food | fud |
学校 | School | skul |
ルート | Route | rut |
動画でチェック!【u】の発音
次は二重母音です。5つご紹介します。いずれも、開けた口の形が徐々に変わっていくようにすることがポイントです。
⑧【eɪ】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
電車 | Train | treɪn |
待つ | Wait | weɪt |
改札口 | Gate | ɡeɪt |
飛行機 | Plane | pleɪn |
乗り換える | Change | tʃeɪndʒ |
まっすぐ | Straight | streɪt |
案内所 | Information | ɪnfərˈmeɪʃn |
動画でチェック!【eɪ】の発音
⑨【aɪ】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
右 | Right | raɪt |
時間 | Time | taɪm |
見つける | Find | faɪnd |
二回 | Twice | twaɪs |
看板 | Sign | saɪn |
動画でチェック!【aɪ】の発音
⑩【ɔi】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
小銭 | Coin | kɔɪn |
参加する | Join | dʒɔɪn |
楽しむ | Enjoy | ɪnˈdʒɔɪ |
ポイント | Point | pɔɪnt |
動画でチェック!【ɔi】の発音
⑪【aʊ】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
外に | Out | aʊt |
だいたい | About | əˈbaʊt |
下に | Down | daʊn |
時間 | Hour | aʊr |
混んでいる | Crowded | ˈkraʊdəd |
往復 | Round-trip | raʊnd trɪp |
動画でチェック!【aʊ】の発音
⑫【oʊ】
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
行く・進む | Go | ɡoʊ |
ホテル | Hotel | hoʊˈtel |
見せる | Show | ʃoʊ |
動画でチェック!【oʊ】の発音
3. 【動画付き】一発で通じる6つの子音と発音のコツ
子音を発音する時のコツは声を出そうとするのではなく、息の流れに注目することです。例えば、トランペットやフルートといった管楽器に「どのように息を吹き込むか」というようなイメージでもよいでしょう。
今回は、子音の中でも日本人にとって特に難しいと感じる方が多い代表格として6つご紹介します。
①【TH】
歯と歯の間から舌を出せと習った人もいるかと思いますが、必ずしも舌は出しません。重要なのは舌を平たく保ち、唇と並行にすることです。そうすることによって、息が薄く平たく出ます。どこか一か所に集中することがないので音という音はほとんどしません。
鏡でチェック!
舌が平らになっていますか。
この音で発音される単語をいくつかご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
ありがとう | Thanks | θæŋks |
3 | Three | θri |
思う | Think | θɪŋk |
~を通って | Through~ | θru |
四つ目の | Fourth | fɔrθ |
小道 | Path | pæθ |
動画でチェック!【TH】の発音
②【W】
母音ではないので開いた口から「うー」という音がクリアに聞こえる音ではありません。頬が少しぷくっとなるくらいにいったん口の中に空気をためてから吐き出すようにしましょう。
鏡でチェック!
頬がぷくっとふくらむ瞬間がありますか。
この音で発音される単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
何 | What | wɑt |
どこ | Where | wer |
いつ | When | wen |
なぜ | Why | waɪ |
道 | Way | weɪ |
歩く | Walk | wɔk |
動画でチェック!【W】の発音
③【R】
無理に舌を巻く必要はありません。少しだけ息の通り道の妨げになるよう舌を「浮かせ」、空気を上あごにあてましょう。セサミ・ストリートのキャラクターのエルモのようなこもった声になればOKです。日本人はRの発音が苦手だという思い込みがあるせいか、Rを見るとついつい身構えてしまい、舌に力が入ってしまいます。が、そうなればなるほどLに近づくと思ってください。とにかく舌は力を入れず柔軟に保ちましょう。Rから始まる単語はすこし発音が難しく感じる人もいるようですが、口をすぼめて突き出してから発音すると楽にできます。
鏡でチェック!
口の中で舌が少し浮いていますか。余計な力が入っていませんか。
この音を含む単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
走る | Run | rʌn |
雨 | Rain | reɪn |
電車 | Train | treɪn |
ルート | Route | rut |
レストラン | Restaurant | ˈrestrənt |
動画でチェック!【R】の発音
④【L】
舌の尖端を上の歯の内側に軽く付けて出す音です。母音のあとに続くか、このあとに母音が続くかによって舌の動きが変わってきます。
鏡でチェック!
舌の尖端が上の歯の内側についていますか。
この音を含む単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
左 | Left | left |
線 | Line | laɪn |
リムジンバス | Limousine bus | ˈlɪməˌzin bʌs |
図書館 | Library | ˈlaɪˌbreri |
どうぞ・お願いします | Please | pliz |
全ての | All | ɔl |
寒い | Cold | koʊld |
動画でチェック!【L】の発音
⑤【S】
Sは英語に最も多く登場する子音の一つです。この音は上下の歯を閉じたすき間から細く長く息を吐き出すことで作られる音です。日本人にとって最も難しいのはこの「細く長く息を吐き出す」部分です。「すみません」と声をかけようとしてなかなか声が出ないイメージで、「すーーーー」という音だけを息の続く限り細く長く出してみる。そんな練習が効果的です。
鏡でチェック!
上下の歯がしっかりと閉じていますか。
この音を含む単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
見える | See | si |
道 | Street | strit |
同じ | Same | seɪm |
学校 | School | skul |
店 | Store | stɔr |
まっすぐ | Straight | streɪt |
地下鉄 | Subway | ˈsʌbˌweɪ |
駅 | Station | ˈsteɪʃn |
動画でチェック!【S】の発音
⑥【F】
Fは上の前歯二本で下唇を軽く噛んで息の通り道を真ん中だけ閉鎖したときに出る音です。唇を噛まないとFにはなりませんので、ケーキのろうそく消すような「ふー」と口をすぼめて出す音にならないよう気をつけましょう。また、深く噛みすぎると次の音に行きにくくなるので軽くで大丈夫です。耳に聞こえる音はほとんどしません。
鏡でチェック!
真ん中の上の歯が二本見えていますか。
この音を含む単語をご紹介します。
日本語 | 英語 | 発音記号 |
遠い | Far | fɑr |
運賃 | Fare | fer |
速い | Fast | fæst |
見つける | Find | faɪnd |
1個目の・はじめの | First | fɜrst |
~に沿って進む | Follow~ | ˈfɑloʊ |
~から | From~ | frɑm |
動画でチェック!【F】の発音
いかがですか。英語の口の形、舌や歯、唇の使い方に、少しは慣れてきましたか。
4. 【動画付き】2語以上が連なる時の3つの音声変化(連結・脱落・同化)
ここまで紹介した母音と子音の発音ができるようになると、かなり通じる発音に近づいてきたと言えると思います。最後に、英語で2語以上が連なる際に起こる3つのちょっとした音声変化について少しだけ触れておきたいと思います。
4-1 連結(リンキング・リエゾン)
語末の子音と続く語の語頭の母音がつながって発音される現象のことです。
子音は、口はあまり開けないで出す音で、母音は口を開けてはっきりと出す音です。
この2音がつながるということはどうなることかと言うと、
例えば「Thanks a lot」であれば、
sでわずかに出ている息を残したままaで口を開けるので、「す・あ」ではなくこの2音がつながって「さ」という音になり、「さんくす・あ・ろっと」ではなく「さんくさろっ」という音になるのです。
これ以外に連結が起こって発音されている例をご紹介します。
日本語 | 英語 | 聞こえる音 |
~で曲がってください | Turn at ~ | たーなっ~ |
~で訊いてください | Please ask at | ぷりーざーすかっ~ |
~が見えるでしょう | You will find a~ | ゆーうぃるふぁーいんだ~ |
~をどうぞ | Have a | はヴぁ |
動画でチェック!【連結】(リンキング・リエゾン)
4-2 脱落(リダクション)
もともと「t」や「d」などの子音は舌を使って口の中のスペースをつくることに意義があるタイプの音です。しかし後ろに母音が続かない時は舌をはじく必要がないので、発音されなくなります。この現象が脱落です。
例をご紹介します。赤文字の音(t, d)が「脱落」して実際には発音されません。
日本語 | 英語 | 聞こえる音 |
角を曲がってください | Turn at the corner | たーなっだこーなー |
交番で訊いてください | Please ask at the police station | ぷりーざーすかっだぽりーすていしょん |
この店が見えるでしょう | You will find this shop | ゆーうぃるふぁいんでぃっしょっ |
良い一日を! | Have a good day! | はヴぁぐっでい |
動画でチェック!【脱落】(リダクション)
4-3 同化(アシミレーション)
近い音同士が影響し合って音が変化する現象のことを言います。速く次の単語を読む準備をする必要があるときや、逆に前の単語を丁寧に読んだ結果、前後の音が変化することがあるという程度のことです。
例をご紹介します。赤字の音が影響しあって音が変化します。
日本語 | 英語 | 聞こえる音 |
ありがとう | Thank you | せんきゅー |
~まで迎えに行きます | I’ll meet you at~ | あいるみーちゅーあっ |
~には行きましたか? | Did you go to~ | でぃじゅごうとぅ~ |
動画でチェック!【同化】(アシミレーション)
5. 発音練習におすすめのアプリ
ここまでお読みいただいて、さらに発音の学習をやってみたい、とお感じの方のために発音の練習におススメのアプリを3つご紹介します。
5-1 発音博士®

レベル | 初級者~ |
機種 | iOS 8.0以降 |
レビュー | App Store★★★★☆4.3(136件の評価) |
価格 | 無料 App内課金有り L,Rで始まる英単語 ¥120 中学英単語セット ¥720 中1英単語 ¥360 中2英単語 ¥360 中3英単語 ¥360 |
DL | App Store |
【オススメ理由】
多くの英語学習者が口をそろえて言う言葉があります。はじめに発音から勉強しておけばよかったと…。そんな言い訳を口に出さないように気軽に発音力を強化できるアプリです。ぜひ、他のアプリと併用して活用しましょう!単語レベルで、正しい発音を身に付けるトレーニングができるお手本の発音を聞いた後、自分の声を録音すると採点されて間違っていたところを指摘してくれます。自分の音声を再生してお手本と比較することも可能ですので、リスニング力もグンとアップできることが期待できます!
5-2 英単語から発音まで手軽に英語学習‐英語発音ドリルAtoZ

レベル | 初級者~ |
機種 | iOS 8.0以降 |
レビュー | App Store★★★☆☆3.1(47件の評価) |
価格 | 無料 |
DL | App Store Google Play |
【オススメ理由】
App Store子供向け英語アプリ ランキングNo.1
英単語から日常会話で使える実用的な英語フレーズまで幅広いカテゴリで多数収録!
お手本の発音と自分の発音を聴き比べ、お手本と自分の音声波形も表示されるのでどこがずれているか一目でわかる。また自由にレベルを選べるので、あなたの実力にあった難易度で学べます。
・英語を習ったことがないお子様
・中学生・高校生・大学生
・英語からしばらく離れている大人
年齢を選ばず、しっかり学べるようになっています。
引用:App Store
5-3 毎日英語 音声で英語を学習して単語を管理できるアプリ(有料)

レベル | 初級者~ |
機種 | iOS 10.0以降。iPhone、iPad、およびiPod touchに対応。 |
レビュー | App Store★★★☆☆3.6(193件の評価) |
価格 | 最初の7日間は無料トライアル ¥1,450 / 月 期間:1ヶ月間/自動更新 ¥7,200 / 年 期間:12ヶ月間/自動更新 |
DL | App Store |
【オススメ理由】
自分の発音が認識され点数で評価されて管理できる機能があり、1000以上の単語&日常で使われる英会話のフレーズを使って学習をすることができます。提供されているフレーズは毎週更新されるので、飽きないで続けやすい内容です。表示言語を日本語、英語、日本語+英語からカスタマイズして攻略することが可能です。
引用:App Store
6. 発音矯正のコツ
最後に、発音矯正のコツはなんと言っても「自分の発音を客観的に聞く」ことです!
スマホで自分の声を録音して聞く方法は、最初は少し恥ずかしいかもしれませんが、発音の上達には大変効果的です。
それでも恥ずかしいと言う人は、まずはYoutubeで色々なネイティヴの口元を見て研究し、真似をするところから始めましょう。好きなジャンルやアーティストの口元がアップで写る音楽PVを見つけてみることが特におすすめです。
この方法で発音のコツを掴んでどんどん上達した大人の生徒さんはたくさんいらっしゃいます。どんなことでも観察力と真似る力が上達には欠かせません。発音も同じで、しっかり見て観察して、忠実に真似するステップは不可欠です。ぜひ、やってみてくださいね。
ちなみに私の場合、自分の声を録音して聴いてみたところ、ラジオや英語の先生、英語の発音が上手な友人などの発音と比べて少し高いというか、音域が狭いような気がしました。
そこで、疑問文の語尾は自分が思っているよりもぐっと高く、平叙文の語尾は自分が思っている音よりもぐっと低く下げる、ということをやってみたところ、さらにネイティヴに近づいた実感が持てました。
やはり自分の思い込みを取り去って、とにかく色々やってみることは大事ですね!
その他、発音が学べるおススメのYouTube 動画については、
今年こそ挫折しない英語学習!飽きずに学ぶための最強ツール「YouTube動画」
2.【発音学習編】レベル別オススメ英語動画3選 の中でご紹介しています。ご参考にしていただけたら幸いです。
7. まとめ
いかがでしたか。
この記事では「英語」が話す時に通じない原因は「発音」であることをお伝えし、あなたの英語が相手に一発で伝わるようになるためにしていただきたいことは
英語の「音」を正しく発音するコツを知って、同じように言ってみる練習をする
たったこれだけであること、
そして、英語を正しく発音するための以下の3つのコツをご紹介しました。
①【母音】単語の中ではっきり読む母音は1個だけ
②【子音】英語には子音で終わる単語が多く存在する
③【2語以上の単語】単語で区切らず、強弱をつけてつなげて話す
そして、
英語を発音する時のコツは、1つの母音をはっきり読んで、他はあいまいに発音することであることをお伝えしたのち、
- 12の母音
- 6つの子音
- 2語以上が連なる時の3つの音声変化(連結・同化・脱落)
を動画付きでご紹介しました。
そして、発音が学べるおススメの3つの学習アプリ
最後に発音矯正のコツについて解説させていただきました。
本記事を実践していただくことで「一発で通じる発音」が身に付き、英語力を活かしたステップアップができる日が近いうちにやってくることを願っています。
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